2冠(ロウ女子、WWE女子タッグ)王者アスカが、初遭遇の悪霊パワーに圧倒された。メインイベントで「フィーンド(悪霊)」ブレイ・ワイアットに洗脳中のアレクサ・ブリスとシングル激突し、まさかのフォール負けを喫した。

バックハンドブローからヒザ攻撃、シャイニング・ウィザードで攻め込み、2冠王者らしく優位に試合を進めていたはずが、技が効いていないかのようにブリスに笑われてしまった。すると突然、リングが暗転し、暗闇からブラックの衣装と口紅に変わった「黒い小悪魔」のブリスが目の前に登場。強烈なキックはかわされ、コーナーではフィーンドのように逆さづりになって威嚇された。マンディブル・クローは何とか回避し、裏拳やハイキックで局面打開を狙ったが、最後はシスター・アビゲイルを浴びて3カウントを許した。

ピンフォール負けとなったアスカを横目に、ブリスは元の姿に突然、戻るとフィーンドが憑依(ひょうい)しているかのように「レット・ミー・イン(中に入れろ)」と叫んでいた。

ブリスとの対戦前、アスカは「アレクサもフィーンドも恐れていない」と意を決し、ブリスのコーナー「アレクサズ・プレイグラウンド」に登場。31日のPPV大会で組まれる女子ロイヤルランブル戦(30人による時間差バトルロイヤル)出場を発表したブリスから「アスカはロウ女子王者だから、レッスルマニアで対戦するかもね」と王座挑戦をほのめかされた。

不気味なブリスに戸惑いながらもアスカは「とても光栄。あなたのファンなのよ」と言いながらワイアットのセリフをモノマネしたり、ダンスを踊って暗い空気を変えようとしたが、ブリスに「もう十分よ。止めて」と怒られたり、すぐに「こんなはずじゃなかった」と情緒不安定な態度を示されて困惑。アスカが「フィーンドはまだここにいるよ」とランディ・オートンに火葬されたワイアットに触れて慰める「彼の名前を口にするな」と再び激怒されるなど、最初から最後までブリスに翻弄(ほんろう)されっぱなしだった。