初参戦となったDEEPストロー級王者川原波輝(31)は、ONEデビューを勝利で飾ることはできなかった。「フィリピンの超新星」リト・アディワンと同級5分3回で対戦し、2回2分2秒、KO負けを喫した。

お互いに慎重な打撃戦でスタートし、迎えた2回、ローキック、ミドルキックを打ち分けられて追い込まれると、飛び込んだ瞬間に左フックを浴びてダウンを喫して敗れた。

川原は「楽しかった。楽しんで攻防ができた。もちろん今日は負けだったのですが、ONEのストロー級の王者になるための負けだったので、僕は経験としか思っていない」と振り返った。

アディワンと対戦予定だったハシガトゥ(中国)が新型コロナウイルス感染拡大の影響で渡航制限となり、代役として白羽の矢が立った。大会9日前という突然のオファーを受けた短期間の調整だった。

川原は「海外選手の独特な動きに対応しにくかったです。9日間の中で、もちろん自分の能力を出し切らなければならなかったのですが、9日しかないということで自信が欠けていたのかなと思います。自信はあったのですが、前回準備して戦ったのとは違ったので、不安を消しさることはできず、というのはありました」と悔しさもにじませた。