日本スーパーライト級4位アオキ・クリスチャーノ(32=角海老宝石)がダウンを奪って上位ランカー対決を制した。世界挑戦経験もある同級2位近藤明広(36=一力)との同級8回戦に臨み、3-0(76-75、77-74×2)の判定勝利を収めた。2回に右ストレートでダウンを奪取し、3回には右フックで攻めて主導権を握った。4回以降は距離を詰めての打撃戦でワンツーや連打をみせ、競り合いの展開を制した。

「自分がやりたいと言った決まった近藤選手との試合」と振り返るアオキは「1番うれしいのはタフな近藤選手からダウンを奪えたこと。(偶然の)バッティングが多いけれど近藤選手はクリーンで謝ってくれる。あらためてリスペクトします」と敬意を表した。2歳の長男アーサー君に続き、今年9月には第2子が誕生予定で「子供が(夫人の)おなかの中にいる時は勝てる」と満足そうな笑みも浮かべた。

近藤撃破で東洋太平洋ランク入りも確実にした。WBOアジア・パシフィック、日本を含めて3つの王座を狙える形となり「ベルトは何でも良いので1本目がほしい」と意欲満々。現在の日本王者永田大士(三迫)には19年10月の最強挑戦者決定戦で敗れていることもあり「永田選手にリベンジして王座も獲得できたら。(駿河ジムから角海老宝石ジムに)移籍して唯一の黒星は永田選手なので」とも口にしていた。

◆アオキ・クリスチャーノ 1988年12月25日、ブラジル・サンパウロ市生まれ。6歳の時に来日し、静岡・焼津市で育つ。6~12歳まで空手を経験。15歳で静岡・駿河ジムに入門し、ボクシングを始める。06年10月15日、4回TKO勝ちでプロデビュー。18年に角海老宝石ジムへ移籍。家族は夫人と1男。通算戦績は16勝(11KO)8敗2分け。身長173センチの右ファイター。血液型はO。