前日本スーパーライト級王者で日本ライト級2位の鈴木雅弘(26=角海老宝石)が2階級制覇に王手をかけた。

同級1位利川聖隆(25=横浜光)と挑戦権を懸けて拳を交え、2-1の判定勝利で来春の日本王座挑戦権を手にした。2回に左フックを打ち抜いてダウンを奪取。6回には右フックを浴びてバランスを崩してダウンを喫したものの、終盤に接近戦から果敢に打ち合い、接戦を制した。

激戦を制した鈴木は感極まった表情で「利川選手は気持ちが強かったし、自分も途中で気持ちも折れました。利川選手が頑張った分、自分が2~3倍頑張って(日本ライト級)チャンピオンになります」と宣言した。同級王者吉野修一郎(30=三迫)は東京農大の先輩。大学時代は入れ違いだったものの、鈴木は「大学時代の先輩にあたり、あこがれの存在。夢の舞台ですが、少し現実を見て利川選手の分も勘張ります」と口調を強めた。

吉野は日本ライト級王座とともにWBOアジア・パシフィック、東洋太平洋の両王座も保持する。世界ランキングもWBO同級5位を筆頭に世界主要4団体すべてでランキング入りしている無敗の3冠王者となる。鈴木は「吉野さんは日本王者というよりも世界ランク5位。世界ランカーだと思って戦うつもりでいます。生半可な気持ちでは勝てない。1つ1つ確認して挑みたいと思います」と気を引き締めていた。