“世界最強”の異名を取るタイ人が、日本で暴れまわる。立ち技格闘技のRISE大阪大会(14日、大阪・丸善インテックアリーナ)に出場する、世界最大級のキックボクシング団体GLORYの世界フェザー級王者ペットパノムルン(26=Kiatmuu9)が12日、オンラインで記者会見を行った。第6代RISEライト級王者・原口健飛(23=FASCINATE FIGHT TEAM)と対戦するメインイベントについて、「きっとおもしろい試合になると思う。楽しみにしておいてください」と笑みを浮かべた。

ペットパノムルンは9日の朝に来日。現在は大阪府内のホテルでバブル生活を送る。食事は部屋の前まで配膳してもらい、練習はベッドなどを取り除いた隣の部屋で行う生活が続くが「(夜ご飯は)タイ料理も選べる。(環境は)けっこういいです」と、隔離生活のディスアドバンテージにもどこ吹く風だ。

今年2月の横浜大会で初参戦が予定されていたが、新型コロナによる影響で延期に。2年ぶりの海外での試合となるが、「すべて大丈夫」と力を込める。原口の試合は映像で2~3度見たといい「パンチも蹴りもパワフルで速くて強い印象。危ないので気を付けます」と、対策もばっちりな様子。日本人は攻撃的なスタイルを好むと聞くと、「海外で約10試合やって2試合がKO。(今回も)チャンスがあれば」と謙虚に話した。

日本人にとっては見慣れない「ペットパノムルン」のリング名は、地元タイの古代遺跡「パノムルン城」と、ダイヤモンドという意味の「ペット」から付けられたという。立ち技世界最強と称されるムエタイの国のキングが、異国の地で宝石のような輝きを見せる。【勝部晃多】