ボクシング日本、東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック・ライト級王者吉野修一郎(30=三迫)が12月29日、さいたまスーパーアリーナで日本王座以外の2つのベルトを懸け、元WBO世界スーパーフェザー級王者伊藤雅雪(30=横浜光)との防衛戦に臨むことが19日、発表された。

同日に都内のホテルで両者そろって会見。紫色のスーツで登場した王者の吉野は「(伊藤は)強いですし、世界王者になったブランドもある。勝つことによって自分も変われると思います。先のことは見ず、この1戦に集中し、勝つことしか考えていない」と意気込んだ。

一方、19年5月に王座陥落後、再起を見据えて転向したライト級で世界を目指す伊藤は「僕にとって、このチャンスを逃すわけにはいかない。正念場だと思う。来年もっと大きな試合をするために頑張っていきたい」と強調。20年12月に三代大訓(ワタナベ)に敗れ、1度は現役引退も考えたこともあるだけに「勝ったら100、負けたらゼロ。遠回りしてもチャンスをいただけたので、ものにしたい」と気合を入れた。

WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(35=帝拳)がIBF世界同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(39=カザフスタン)と拳を交える2団体王座統一戦、WBO世界フライ級王者中谷潤人(23=M.T)が同級9位クリスチャン・ゴンサレス(22=メキシコ)を迎えた2度目の防衛戦が組まれた大きな興行となる。吉野は「伊藤選手と熱い試合ができれば」と言えば、伊藤も「世界中のみなさんに向けて印象が残るような試合をしたい」と気持ちを高揚させていた。