UFC最重量級の王者同士が激突する。UFC270大会は22日(日本時間23日)、米カリフォルニア州アナハイムのホンダセンターで開催され、メインイベントではヘビー級王座統一戦5分5回が組まれた。

21日(同22日)には同地で前日計量が行われ、正規王者フランシス・ガヌー(35=カメルーン)、暫定王者シリル・ガーヌ(31=フランス)が登場。247ポンド(約112・04キロ)でパスしたガーヌに対し、ガヌーは257ポンド(約116・57キロ)でクリアした。

両者はフランス・パリのMMAファクトリージムで練習パートナーの間柄だった。ガヌーは元難民で、フランスに移住した際も路上生活していた過去がある。憧れの選手は元統一ヘビー級王者マイク・タイソン(米国)で「それが究極の目標だとは言わないが、タイソンは私の最高のファイター。素晴らしい人だ」と最強を求めている。

ガヌーにとって、暫定王者ガーヌは怖い存在だろう。練習パートナーとして長所と短所を知り尽くしている。ガヌーとのスパーリングでダウンを喫した過去もあるというが、ガーヌは「当時よりも(短所は)100%改善したと思う。あの時は総合格闘技を始めたばかりの自分が、UFCでトップ5に入っていたガヌーとスパーリングできるのでラッキーだという気持ちだった。今はあの時とは違う」と自信の弁。正規王者とって「最怖」の暫定王者であることを強調していた。