読者が選ぶ第26回日刊バトル大賞(対象は21年1月1日~12月31日)の21年ボクシング部門は、世界3階級制覇王者でWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(28=大橋)が4年連続5度目の最優秀選手に輝いた。ニッカンスポーツコムで実施した投票では、昨年に続き80%を超える得票を獲得する支持を受けた。年間最高試合(6月19日、マイケル・ダスマリナス戦)も4年連続4度目の受賞となり、4年連続の2冠も獲得した。

昨年6月、日本人初となる2戦連続のラスベガス世界戦を実現し、ダスマリナスに3回TKO勝ち。同12月、2年ぶりの国内世界戦でアラン・ディパエン(タイ)を8回TKO撃破し、WBA6度目、IBF4度目の防衛に成功中。今年はWBC同級王者ノニト・ドネア(フィリピン)との19年11月以来の再戦による王座統一戦の期待がかかる。

右目眼窩底骨折しながら戦った初対決を踏まえ、井上は「次、両目で戦ったらこんなものじゃないという気持ちはすごくある。あの戦い以上のものを出せる自信がある」と再戦を希望。また世界4階級制覇王者の井岡一翔(志成)との将来的な対決にも強い興味を示すなど、22年も日本ボクシング界の話題をけん引していきそうだ。【藤中栄二】