ボクシング16年世界ユース選手権で日本人初制覇(フライ級)を成し遂げたアマ13冠の堤駿斗(22=志成)が26日、東京・後楽園ホールでB級(6回戦以下)プロテストを受験した。

同門となる元WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者森武蔵(22)という豪華なパートナーと3回のスパーリング、シャドーボクシングなど試験メニューを消化。森に効果的な右アッパーなどを打ち込み「あれは狙っていました。技術、基本的なところ、防御もみせようと慎重に。プロの第1歩と意識しつつやりました」と振り返った。

今月13日に世界4階級制覇王者井岡一翔所属の志成ジムからプロ転向すると宣言。1週間前にプロ転向後、初めてスパーリング(4回)にも取り組み、6~7月とされるプロデビュー戦に向けて準備を進めている。「アマで良くてもプロではもらっていけないパンチもある。プロデビューに向けてパワーアップ、効かせられるパンチ、スタミナと仕上げていきたい」と決意を新たにした。

アマチュアでの実績から日本ボクシングコミッションに認められれば、堤陣営は特例のA級(8回戦以上)デビューも計画している。堤は「長いラウンドでも動くことができるように。リングに上がったら人に見てもらっている、恥ずかしい場面はみせないようプロ意識を持ってやりたい」と意気込みを示した。

◆堤駿斗(つつみ・はやと)1999年(平11)7月12日、千葉市出身。小学5年で空手からボクシングに転向。キックボクシングも並行し、同じジムで無敗の人気格闘家・那須川天心と一緒に練習し交流も深い。中学2年からボクシング一本に。U-15、アンダージュニアなどで全国制覇。習志野高時代はフライ級、バンタム級で高校6冠を達成。全日本選手権も制覇するなどアマ13冠。家族は両親と兄、弟。身長171センチの右ボクサーファイター。