藤波辰爾(68)の新型コロナ感染による欠場を受けた代替選手の「X」は、孤高の侍、越中詩郎(63)だった。

第1試合の6人タッグマッチでロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの鷹木信悟、BUSHIと組み、タイチ、ザック・セイバーJr.、TAKAみちのく組と対戦した。「ちょっとどけ!」と味方の2人を制して先発を買って出ると、いきなりニュージャパンカップ覇者のセイバーJr.をコーナーに押し込んで勢いよく張り手を見舞った。さらに、代名詞でもある華麗なヒップアタック、ヒップバットを披露。交代したBUSHIに技をレクチャーするシーンもあった。

終盤に再び登場すると、トップロープからのダイビングヒップアタック、さらにエプロンからのヒップアタックをさく裂するなど、元気満々。試合は、鷹木がタイチに3カウントを奪われて敗戦となったが、十分に存在感を発揮した。試合後は、メンバーとがっちりと握手を交わし、両手を高々と掲げて退場した。

3月の創立50周年記念興行に続く、今年2度目の出場。90年にともにドラゴンボンバーズを結成した元パートナー、藤波の緊急事態を救った。