日本ライトフライ級王者岩田翔吉(26=帝拳)が史上5人目となる3冠(日本、東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック)王座統一を果たした。

WBOアジア・パシフィック同級王座決定戦も兼ね、東洋太平洋同級王者堀川謙一(42=三迫)と3本のベルトを懸けて拳を交え、3-0(116-112、117-111、118-110)の判定勝利を飾った。これでヘビー級の藤本京太郎(現K-1)、スーパーウエルター級の井上岳志(ワールドスポーツ)、ライト級の吉野修一郎(三迫)、スーパーフライ級の福永亮次(角海老宝石)に続く3冠王座統一となった。

プロ59戦目だったベテラン王者に対し、序盤からキレ味鋭い右ストレートを武器に攻め続け、11回にはパンチで堀川の鼻を切り裂いた。両肩に日本、東洋太平洋、腰にWBOアジア・パシフィック王座のベルトをそれぞれ巻いた岩田は「無事に取れてうれしい。12ラウンドのボクシングを戦う引き出しとか詰めてやっていきたい」と決意を新たにした。

アマチュアだった早大時代、堀川とは何度もスパーリングを重ねてきた。「堀川さんがベテランの意地といろいろなうまさを教えてくれたような試合でした。効いているのをごまかしたり、頭の位置、堀川さんのうまさを感じた」と敬意を表した。また元世界2階級制覇王者粟生隆寛トレーナーとの二人三脚で3冠王座統一まで到達し「僕の足りないところを厳しいことを言ってくれるので今、3本のベルトを巻けている」と感謝した。

現在、ライトフライ級の世界ランキングではWBA2位、WBC2位、WBO3位と上位に名を連ねる。観客席には練習パートナーとしてスパーリング経験がある現WBC世界同級王者寺地拳四朗(BMB)の姿もあった。岩田は「世界王者になるのが、本当に僕の人生を懸けてやっていること。もう1回ジムに戻って精進し直そうと思います。強い世界王者に必ずなります」と力強く宣言していた。