海外進出の足がかりにする。総合格闘技RIZIN37大会(31日、さいたまスーパーアリーナ)に出場する、大相撲の元貴ノ富士ことスダリオ剛(25=HI ROLLERS ENTERTAINMENT/PUREBRED)が25日、所属ジムでミット打ちを公開。

自身と同じく、RIZIN連勝中と勢いに乗る関根“シュレック”秀樹(48=ボンサイブルテリア)戦に向け、「コンディションはめちゃくちゃいい」と力強く話した。

9カ月ぶりの復帰戦となる。昨年10月の横浜大会で現役米軍兵のSAINTに勝利も、11月の練習中に左ひざを負傷し手術を受けた。完治したのは数カ月前だが、「ケガする前より強くなった」と不安まったくない。休まずウエートトレーニングを続け、完治の前には米国修行も敢行。ベラトールで活躍するティム・ジョンソンらと練習を重ね、総合の技術をたたき込んだ。「めちゃくちゃ勉強になった。全体を見てほしい」と自信を深めた。

中でも成長を実感したのがテイクダウンディフェンス。「周りのみんなが倒される中で、ベラトールの選手に1度もテイクダウンを取られなかった」。今回の対戦相手は、グラップリングを得意とするが「そこまで持っていかれない自信がある」と、きっぱり言い切る。もちろん、寝技の展開になっても大丈夫。「こうなったらこうしようと、中身の詰まった練習をしてきた」と、引き締まった顔つきで付け加えた。

相撲時代から、研究を欠かさない。対戦相手の動画は何度も見るが、一番注目してきたのは自身の動きだという。「練習と試合では、動きも無意識に変わっている。自分がシュレック選手になったと思って、どういう風に自分を攻めていくのかを考える」。相手になったつもりで弱点を探し、克服に努めてきた。

目標は海外進出だ。今回で日本人の対戦相手は最後にするつもり。「ぼくは世界で戦っていこうと思っている。気持ちでも負けていない」。RIZINの聖地、さいたまスーパーアリーナでそれを証明する。