「新なつぽい」が躍動した。ゴッデス・オブ・スターダム王者のなつぽい(27)が飯田沙耶を破り、リーグ戦6勝目、勝ち点12とした。中盤エルボー合戦を制し、ドロップキックで優位に立つと、最後は飯田の丸め込みを間一髪でかわし、フェアリングリングでパワー自慢の強敵を退けた。

残り1戦で初優勝は厳しくなったが、最終戦はなつぽいにとって大きな意味を持つ。7月にドンナ・デル・モンドを裏切り、中野たむ率いるコズミック・エンジェルズへ。これまではスターダムに加入したばかりで経験も浅く、ジュリアら実力者のもとで全力で戦うだけだった。ありのままの自分ではないことに気付き始め「自分を変えたい」と思い7月に移籍。「プロレスが180度変わった」という。スピードだけでなく、力強さや技のレパートリーも増えた。「素直に感情を出せるようになった」と「ドンナ-」時代にはあまり見せなかった柔らかな笑顔を見せた。

最終戦は同じコズエンの白川未奈と対戦。中野とのタッグでゴッデスのベルトは取ったものの、人見知りななつぽいは、白川とはまだ打ち解けられていないという。「どういう気持ちで受け止めたらいいか」と戸惑いを見せる。「自分を見つけられている気がする。いい方向に進んでいけたら」と話す新境地で、白川と真っ向からぶつかり、コズエンの一員として認めてもらう。【松熊洋介】

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