元サッカー日本代表FWカズの次男で総合格闘家の三浦孝太(20=BRAVE)が、25日の格闘技イベント「超(スーパー)RIZIN」で昨年大みそか以来となるプロ2戦目を、1回一本勝ちで飾った。三浦の東京・明星学園高時代の恩師でサッカー部顧問を務める細井卓磨さん(44)がこのほど、日刊スポーツの取材に応じ、格闘技界のキングを目指す教え子にエールを送った。

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勝利、おめでとうございます。良かったです。もちろん孝太の努力もあると思いますが、努力できる場所を提供してくださった皆さんに感謝してください。

孝太は人間として大切な3つの要素を持っています。筋を通す姿勢と思いやり、そして謙虚さです。高校時代に教えてきたこれらのことを、今後も忘れないで頑張ってほしいです。

入学したての頃は、いろんな意味で自分勝手な一面がありました。所属のサッカー部には、腰のケガをしてからは治っても来なくなってしまい、「筋を通さなければダメだろ」と怒ったことがありますね。それからは「選手としては難しいけどサポート役として頑張る」と言ってくれて、真面目に取り組みました。怒られてもふてくされることなく、素直に自分を顧みることができました。

当時から格闘技に重きを置いていたので、練習には来られないことがほとんどでしたが、態度がよそよそしくなることはありませんでした。フラフラしていたら話は全然変わるんですけど、「本気で努力するなら…」と見守る立場になりましたね。謙虚な姿勢や熱中する姿勢は、応援したくなります。

これからはメディアにもたくさん出るようになると思います。「取り上げてもらえている」という姿勢を、変わらずに持ち続けてほしいです。格闘家としてだけでなく、人間としても強くなり続けてください。

本人は明星学園での学びを誇りに思ってくれているみたいで、とてもうれしいです。もし孝太がその気なら、冒頭で言った3本柱を忘れずに明星の看板を背負ってほしいと思います。やるからにはとことんやって、トップを目指して、悔いのないようにやってください。これからも、強くなっていく孝太を楽しみにしています。(明星学園高教諭)