ファイティング原田と激闘を繰り広げたプロボクシング元世界2階級制覇王者でエデル・ジョフレさんが2日朝、母国ブラジルのサンパウロで死去した。86歳だった。

WBA(世界ボクシング協会)が2日(日本時間3日)、発表した。WBAは「10月2日の日曜日、ブラジル・ボクシング界の最大のレジェンドであり、史上最高のバンタム級ボクサーだったエデル・ジョフレさんが亡くなりました。WBAはサンパウロで86歳で亡くなったジョフレさんの逝去を悼みます」との声明を出した。

スポーツ専門局ESPN(スペイン語版)は数カ月前、肺炎で入院し、合併症で亡くなったと伝えた。またジョフレさんの娘アンドレアさんがSNSで「親愛なるファン、友人、親族のみなさん、世界王者となる私の父が今朝(2日)午前2時20分頃に亡くなりました。神があなたを両手を広げて迎え、私たちの心を慰めますように」とつづったという。

60年代にボクシングの世界王者として「黄金のバンタム」と呼ばれ、世界バンタム級王座、WBC世界フェザー級王座を獲得したジョフレさんはブラジル・サンパウロ市生まれ。戦績は148勝2敗とアマチュア記録を持って57年にプロ転向。60年11月に世界バンタム級王座を獲得したが、65年に原田の挑戦を受けて判定負けして9度目の防衛に失敗。世界王座から陥落し、翌年の再戦でも原田に敗れた。

一時的な引退を経て、73年にWBC世界フェザー級王座を獲得し、世界2階級制覇を成し遂げていた。