プロボクシング20年全日本スーパーフェザー級新人王で現日本同級6位の奈良井翼(22=RK蒲田)が、元世界3階級制覇王者亀田興毅ファウンダー(35)の手掛ける3150FIGHT興行と専属プロモート契約を結ぶと6日、発表された。同日に東京・大田区のRK蒲田ボクシングファミリーで亀田氏、奈良井、所属ジムの柳光和博会長(50)が同席し会見に臨んだ。

3150ファイト興行としては第1号契約選手となる。米国ではプロモーターと選手が契約する形態はスタンダードだが、日本では異例。315OFIGHT、奈良井、所属ジムのRK蒲田ボクシングファミリーによる「3者契約」で、選手の引き抜きや移籍は認めない内容になるという。

正式契約書は交わしていないものの、契約金があり、契約条件は期間ではなく、試合数で結ぶ方針で交渉は進んでいる。先月17日の3150FIGHT興行で、日本同級王者坂晃典(30=仲里)に挑み、序盤にダウンを奪いながら6回に逆転TKO負けを喫した奈良井は「負けたのでチャンスは遠回りになると思ったら、ビッグな話をいただいた」と笑顔。海外からの練習パートナー招聘(しょうへい)や海外合宿など環境面のサポートも亀田ファウンダーから約束され「海外に行ってやってみたかった。これを機会にして、世界王者になれるように」と将来を見据えた。所属ジムの柳光和博会長(50)も「日本初のことですが、本人も3150FIGHTに出たいと言っている、(奈良井に)チャンスをくれるなら懸けてみようと思った」と率直な心境を明かした。

奈良井の再起戦は来年1月6日、エディオンアリーナ大阪で予定される3150FIGHT興行で契約している。亀田ファウンダーは「奈良井選手の再起戦から契約がスタートになると思う。(専属契約でも)選手にチャンスがある試合があるなら他の興行にも出られるように。フレキシブルな対応をしたいと考えている。(専属契約は)引き抜きや移籍は何があってもやらないです」とあらためて強調。今後も専属プロモート選手が増やしていくことも予告していた。