世界4団体王座統一を狙うプロボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が11日、元世界3階級制覇王者田中恒成(27=畑中)とのスパーリングを打ち上げた。

昨年11月以来、約11カ月ぶりとなる両者による実戦トレで、今回は大橋ジムの要請で実現した。今週の8日と11日、いずれも4回のスパーリングを消化。また元WBC世界同級暫定王者の井上拓真(26=大橋)も9日にアマチュア時代からのライバル関係にある同学年の田中と4回のスパーリングに臨んだという。所属ジムの大橋秀行会長(57)は「内容の濃いスパーリングでした」と手応えを示した。

井上は12月13日、東京・有明アリーナでWBO世界同級王者ポール・バトラー(34=英国)との4団体王座統一戦を控える。現WBOアジア・パシフィック・スーパーバンタム級王者となる弟拓真は世界前哨戦としてジェイク・ボリネア(フィリピン)との55・5キロ契約体重10回戦が決まっている。

現在、WBO世界スーパーフライ級2位の田中も世界前哨戦として12月11日、愛知・武田テパオーシャンアリーナでヤンガ・シッキボ(南アフリカ)との同級10回戦が決定済み。ほぼ同時期に試合を控える3選手だけに緊張感あふれる実戦トレーニングになったようだ。