日本ミニマム級1位重岡優大(25=ワタナベ)が2つ目のタイトルを獲得した。

同級2位仲島辰郎(28=平仲BS)との日本同級王座決定戦に臨み、2度のダウンを奪って3回1分20秒、KO勝ちで日本王座をつかんだ。今年7月に故郷熊本でWBOアジア・パシフィック同級王座の初防衛に成功した後に返上。来年1月6日、エディオンアリーナ大阪でIBF世界同級王者ダニエル・バラダレス(28=メキシコ)に挑戦する弟銀次朗(23=ワタナベ)が返上したベルトを手にした。

サウスポースタイルの重岡は1回、強烈な左ストレートでダウンを奪うと、3回には右フックでダウンを追加してKO勝ちを収めた。鮮やかなKO劇でベルトを獲得した重岡は「(仲島は)強いなと思いましたし、対戦できて良かったです。ボクサーからしたらこのぐらいお客さんがいたらテンションが上がって、いつもの練習より2倍ぐらい調子が良かった。もちろん世界はすぐ取れる」と満足そうな笑みを浮かべた。

重岡兄弟としてアマチュア時代から注目され、まずは弟が世界挑戦を控える。重岡は「(弟の世界戦決定は)うれしかった。ようやく(世界王座を)つかむ時が来た」と喜びつつ、目の前の日本王座獲得にも集中していた。きっちりと弟にバトンをつなぎ「来年、世界戦やりたいです。タイから出てこない(ミニマム級)世界王者がいるので引きずり出してやりたい。弟も世界戦が決まり、絶対に世界王者になってくれると思う」とエールを送っていた。