プロボクシング4団体統一バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が13日、4団体の王座返上とスーパーバンタム級転向を正式表明した。同日に横浜市内のホテルで記者会見し、WBAスーパー、WBC、IBF、WBOの世界主要団体4本のベルトを返上すると発表。今後は1階級上となるスーパーバンタム級を主戦場とし、日本2人目の世界4階級制覇と世界初となる2階級での4団体統一を狙う意気込みを示した。

この会見には19年11月、階級最強を決めるトーナメント、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ決勝で当時のWBAスーパー王者ノニト・ドネア(フィリピン)と統一戦に臨み、判定勝利で王座統一に成功したWBAスーパー王座ベルトを置かれていた。かねてからWBAに同王座ベルトの郵送を依頼してきたが、ようやく手元に届いたという。通常の正規ベルトとは違い、正面の装飾には「スーパーチャンピオン」と表記され、右側面には井上の上半身が浮き出た装飾が施されている。

井上は「ボクの右(に置かれた)の(WBA)ベルトはスーパーベルトですが、本来であれば3年も前に取ったベルト。もっと使いたかったのですが、今日披露して返上することになりました」と苦笑いを浮かべていた。