ボクシング六島ジムの“三銃士”が20日、大阪市内の所属ジムで会見した。4月16日に大阪市の住吉区民センターで試合に臨む。

メインは日本ミドル級王者国本陸(六島)が務め、前韓国ミドル級王者キム・ドハと契約74キロでノンタイトル8回戦に臨む。セミは日本スーパーバンタム級7位デカナルド闘凜生(トゥーリオ、六島)と坂本佳郎(本多)の同級8回戦。さらに高校2冠で大阪府警から転身の井上彪(たける、六島)が東洋太平洋ライトフライ級12位でフィリピン同級王者オーリー・シルベストンとの8回戦に臨む。

中でも注目がデカナルドだ。バンタム級で世界主要4団体を制し、階級を上げる“モンスター”井上尚弥に、4月8日にプロボクシングデビューするキックボクシングで無敗を誇った“神童”那須川天心ら、超がつくキャラクターが渋滞している階級。デカナルドは「(井上は)遠すぎて見えない」としたが、那須川については「チャンスがあれば勝負したい」と意気込みを示した。

現実的に対戦の実現は厳しいが今回の試合に勝ち、日本タイトル戦にこぎつけてベルトを手にすれば状況は激変する。「(那須川はキックボクシングで)実績を残したすごい選手。自分が評価する立場にないが、いつかは対戦したい」と力をこめた。

「でっかくなりたい」と願いをこめてリングネームをつけた。当初は「大成奴」でデカナルドと読ませる、キラキラネームのようなリングネームを申請も日本ボクシングコミッション(JBC)からはねられた。

しかし、「でっかくなる」当初の意気込みはかけらも失っていない。「ビッグになります」。間違いなくビッグマッチとなる天心戦実現へ、まずは日本のベルトに近づいていく。【実藤健一】

◆デカナルド闘凜生 本名・桑畑凜生(くわばた・りお)。1996年(平8)4月19日、堺市生まれ。13歳から六島ジムに通う。金岡北中から浪速高、大商大と進む。高校、大学時代は主将を務めるも、主な実績はない。アマ戦績は25勝(4KO・RSC)11敗。18年9月プロデビュー。戦績は5勝(2KO)1敗2分け。身長169センチの右ボクサーファイター。家族は両親と弟妹。