格闘家としても活動したタレント、ボビー・オロゴン(49=ナイジェリア)の「刺客」による東京初進出試合は引き分けとなった。

オロゴン自らが個人マネジャーを務める日本フェザー級4位リドワン・オイコラ(25=平仲BS/ナイジェリア)が、21年全日本スーパーフェザー級新人王で日本同級19位の李鎮宇(26=角海老宝石)と同級8回戦で拳を交えたものの、1-1(77-75、74-78、76-76)で三者三様のドロー。オイコラは「タフな試合だった。李選手はおとこ気がある強い選手だった。勝てたと思ったがドローになった」と淡々と振り返った。

長いリーチから素早い左ジャブ、右ストレートで主導権を握るかと思ったが、李のプレッシャーでロープに追い込まれ、右ボディーストレート、左ボディーブローなどを浴びた。相手の堅実なガードにも手を焼き、手数も減って最後まで崩しきれなかった。北海道・札幌で1試合、沖縄で2試合を戦い、今回の国内4戦目が東京初進出試合だったオイコラは「自分のパンチは絶対に効いていたし。早めに終わらせるつもりだった。しかし、あくまでも勝負の戦い。結果は真摯(しんし)に受け止めたい」と悔しそうな表情。オロゴンは「良い試合だった。明日から合宿したい」と即座のトレーニング再開を提案した。

まずは日本フェザー級王座挑戦に照準を合わせている。4月18日に佐川遼(三迫)-松本圭佑(大橋)の日本同級王座決定戦が組まれており、オイコラは5月に北海道で計画しているノンタイトル戦を挟み、この勝者となった新王者に挑戦する意向。所属ジムの平仲明信会長(59)は「ここまで一生懸命に練習していた。4月18日の勝者と戦うことになるので、この試合を落とすわけにはいかなかった。引き分けで良かった」と安堵(あんど)の笑み。しかし、この会長の発言にオロゴンは「引き分けで良かったの?」と目を丸くしながら「つっこみ」を入れていた。