アンソニー・オラスクアガ(24=米国)が“武士道”を魅せた。

メインイベントで、WBAスーパー、WBC世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(31=BMB)に9回TKO負け。右手に包帯を巻いていた中での一戦だったが、「それは言い訳にはしたくない」と、おとこ気に満ちあふれていた。かつて、スパーリングで拳を突き合わせたことがある寺地について「2度も王者になった選手とリングに立てたが、私に足りないものがあり、勝利には届かなかった」と素直に敗北を認め、寺地への尊敬を忘れることはなかった。

急きょ挑戦者に決まった中で、壮絶な打ち合いを演じた。本来、寺地と3団体王座統一戦に臨む予定だったWBO世界同級王者ジョナサン・ゴンサレス(31=プエルトリコ)がマイコプラズマ肺炎で来日不可能となり、オラスクアガに白羽の矢が立った。SNS上でも「拳四朗vsオラスクアガはマジで年間ベストバウト」「オラスクアガ素晴らしかった」と称賛する声が上がるほど、リング上で強い精神力をみせた。本人は「勝ちたいという強い思い。それだけだった」と、最後まで格好良かった。

寺地拳四朗が王座統一後初の防衛 9回TKO勝ち 激しい打ち合いを制した/ライブ速報詳細