プロボクシング東日本新人王トーナメントのスーパーバンタム級に新潟県在住の石川優(34=十日町市・大翔)が出場する。31日、初戦の2回戦で池崎創哉(23=三迫)と東京・後楽園ホールで対戦。3度目の出場で、規定により今回が最後の挑戦になる。勝てば現在のライセンスC級(4回戦)からB級(6回戦)に昇級もする。

準備は順調だ。20分ぶっ続けのマスボクシングにミット、サンドバッグを打ち込み。得意のインファイトに磨きをかける。相手の池崎はサウスポー。「パンチ力はあるが苦手ではない」と対策も練る。20、21年に続く出場で、20年には準決勝に進出している。目指すのはもちろん優勝。「練習していくうちに自信がついてきた」と頂点を狙う。

通算成績は8戦3勝(2KO)4敗1引き分け。池崎戦にはB級昇格もかかる。嶋田雄大代表(51)は「そこはあまり意識させないように」とリングへの集中を促しながら「真面目にやっている。イメージはつかんできた」と期待を寄せる。

19年に31歳でデビューし、6月3日に35歳になるが「年齢は関係ない。動きは良くなっている」と石川。運送会社に勤務後、午後6時から週5日のジム通い、毎日の走り込みを欠かさない。「まず昇級。必ず勝つ」と積み重ねを結果で示す。【斎藤慎一郎】

 

◆石川優(いしかわ・すぐる)1988年(昭63)6月3日生まれ、新潟市出身。巻東中では野球部で三塁手。高校中退後、新潟市内のジムでボクシングを始める。プロデビューは19年7月12日の竹田健人戦で4回TKO勝ち。戦績8戦3勝(2KO)4敗1引き分け。166センチ。普段は66キロ。

 

◆新人王トーナメント

C級ライセンス(4回戦)保持者が3度まで出場可能。エントリー時点で4勝未満でプロデビュー戦でも出場できる。12階級でトーナメントが行われ、東西の優勝者が全日本新人王決定戦を行う。

 

◆プロボクサーのライセンス C級(4回戦)、B級(6回戦)、A級(8回戦)の3段階。C級で4勝するとB級、B級で2勝するとA級に昇級する。原則、C級からデビューするがアマチュアでの実績が考慮されB、A級からデビューするケースもある。