プロボクシングWBA世界スーパーフライ級王者井岡一翔（35＝志成）が7月7日に東京・両国国技館でIBF世界同級王者フェルナンド・マルティネス（32＝アルゼンチン）との王座統一戦に臨むと22日、発表された。昨年大みそかのホスベル・ペレス（ベネズエラ）戦以来となる2度目の防衛戦は待望の王座統一戦となった。

この日、都内のホテルでマルティネスと同席してカード発表会見に臨んだ井岡は「7月7日、見ているファンが熱くなれるような試合で、WBA、IBFのベルト統一する姿をみせたい」と強い意気込みを示した。　IBF王座は井岡が世界主要4団体の中で唯一手にしてこなかったベルト。14年5月にIBF世界フライ級王者アムナット・ルエンロエン（タイ）に挑戦したが、判定負けで王座奪取はならなかった。さらに21年12月には1度は当時のIBF王者ジェルウィン・アンカハス（フィリピン）との王座統一戦が決定していたものの、新型コロナウイルスのオミクロン株の影響で中止されていた。

井岡は「自分の黒星の中でもIBFのタイトル戦で負けを喫している。唯一、世界4団体で持っていないベルトなので、1ボクサーとしては、すべてのメジャー団体をそろえたい気持ちが強い」と世界主要4団体のベルトをそろえる意欲を示した。

以前から井岡が対戦を希望していたWBC世界同級王者のフアン・フランシスコ・エストラーダ（34＝メキシコ）は、6月29日に米フェニックスで前IBF、WBO世界フライ級王者ジェシー・ロドリゲス（24＝米国）との初防衛戦を選択。井岡陣営はIBF王者マルティネスにターゲットを切り替え、対戦交渉していた。井岡は「マルティネス選手と戦う選択肢は常にチャンピオンという立場である以上はあった。エストラーダ選手を優先する交渉の中で、次戦は厳しいとなった時、マルティネス選手と戦いたかった」と強調した。