有望株には試練の夏となった。大相撲の栃木・足利巡業が14日、行われたが、十両御嶽海(22=出羽海)が以前から抱えていた左股関節痛のため、昼すぎに帰京。途中復帰はせず、無念のリタイアとなった。

 前日の稽古で照ノ富士につり落とされ、豪栄道には三番稽古(14番)と9分間のぶつかり稽古と、両大関にたっぷりかわいがられた。稽古後には憔悴(しょうすい)した様子で「(大関は)別格。雲の上の存在で、気持ちも体も自分の弱さがすぐに分かった」と話していた。この日朝、患部を検査後、休場を決めた。「昨日の稽古の影響か」の問いかけに「そうだと思います。秋場所に向けて(治す)」。幕下を2場所で通過し、新十両優勝した期待の星が再起を期した。