大関琴奨菊は思い切り悔しがった。風呂場では「あーっ、クソッ」を連発。「踏み込みは悪くないが、離れすぎた。一番いい立ち合いをと思って。気持ちが入りすぎちゃった」。豊ノ島だからこそ思いが強すぎた。

 朝稽古で振り返っていた。「(互いに)関取に上がったらいいね、と言っていた。いろんな意味で熱く戦える相手。今こうして幕内の土俵で優勝争いだもんね」。同時にプロ入り後、序ノ口の優勝をさらわれ、序二段では決定戦で敗れた。今また、壁になられた。

 痛い1敗だが、白鵬に並ばれただけ。地元福岡・柳川市では「川上り」の優勝水上パレードの準備に入った。「攻めたんだから、しゃーない。負けは負け」。残り2日。切り替える。