三段目の優勝争いは、朝日龍(21=朝日山)と常幸龍(28=木瀬)による優勝決定戦に持ち込まれた。6戦全勝の2人はこの日、朝日龍が大翔鶴を、常幸龍は葵を破り7戦全勝とし、千秋楽で優勝を懸けて決定戦を行う。

 朝日龍は18歳でモンゴルから来日。鳥取城北高に3年から通い、卒業後は鳥取体協で働き、今年夏場所で初土俵を踏んだ。平幕優勝2度を誇る師匠の朝日山親方(元関脇琴錦)を目標とし毎日、師匠の現役時代のVTRを観ているという。「親方みたいにお客さんが喜ぶ相撲を取りたい。常幸龍さんは元小結。楽しみです」と話した。

 幕内在位15場所、金星も1つ獲得の実績がある常幸龍は、十両だった今年夏場所で4勝11敗と負け越して幕下に陥落。場所後の6月3日に右膝を手術し、名古屋、秋場所と2場所連続で休場。三段目まで番付を落とし今場所を迎えた。元小結の意地もあり「また幕内に上がって勝ち越した時が本当の復帰。このままでは終われません。千秋楽は来場所に向けての稽古だと思って臨みたい」と話した。