大相撲の友綱親方(64=元関脇魁輝)が10日、東京・墨田区の部屋で、定年前最後の稽古指導を行った。

 約2時間の稽古で、最後まで手を緩めることなく、部屋の若い衆を指導した。89年5月に友綱部屋を継承して約30年。一番印象に残った弟子に、元大関魁皇(現浅香山親方)を挙げた。「継承した時に、まさか自分の部屋から優勝力士が出るとは思いもしなかった」と感慨深げだった。12日に65歳の定年を迎え、今日11日付で大島親方(元関脇旭天鵬)と年寄名跡を交換する。「今いる力士に自分の意思をしっかりと伝えること」と心得を説いた。