新十両で西13枚目の矢後(23=尾車)が、2勝目(5敗)をつかんだ。東十両13枚目で小兵の照強(22=伊勢ケ浜)を押し倒し、3日ぶりに白星を挙げた。

 自分より身長で約20センチ低く、体重で約60キロ軽い照強が、下から懐に飛び込もうとするのを、突き放して飛び込ませなかった。我慢できずに途中で引いたが「思い直して手を出した」と即座に突き返し主導権を握った。攻め立てるところで左腕を手繰られたが、それも難なく振りほどき、体勢を崩した相手を押し倒した。

 的の小さい相手に、お手本通りの相撲を「突き切り、押すことが出来ました。中に入られるのは嫌だったので、体が自然に動きました」と振り返った。初日から3連敗し、関取初白星を挙げたものの、再び連敗。もどかしい日々が続くが「土俵には慣れました。あとは、どれだけ自分の相撲を取れるか」と前向きに考えている。幕下までは1場所7番。その7番を終え、残り8番を取ることにも「プラスに考えています。2勝目までは遠かった。疲れも多少ありますが、まだまだ元気なので頑張ります」と気丈に話した。