角界では過去にも不祥事が続出している。

 2007年には時津風部屋で当時17歳の斉藤俊さん=しこ名は時太山(ときたいざん)=が当時の師匠、時津風親方(元小結双津竜)からビール瓶で殴られたほか、兄弟子3人からも暴行され死亡する衝撃的な事件が起きた。4人は逮捕され、元親方は実刑判決を受けた。

 08年から09年にかけては大麻汚染が影を落とした。ロシア出身の若ノ鵬を皮切りに露鵬、白露山、若麒麟の4関取が日本相撲協会を解雇された。

 10年には横綱朝青龍が、優勝した1月の初場所中に泥酔して知人男性を暴行したとされる問題の責任を取り、現役引退。さらに野球賭博問題で揺れた。大関琴光喜や当時の大嶽親方(元関脇貴闘力)が解雇処分を受け、7月の名古屋場所はNHKが生中継せず、天皇賜杯授与もない異例の場所だった。また同年、木瀬親方(元幕内肥後ノ海)の暴力団関係者との交際が明らかになり、木瀬部屋は一時閉鎖となった。

 さらに11年は、国技の根幹を揺るがす八百長問題で激震が走った。親方、力士計25人の八百長関与を認定し、引退勧告などの処分で事実上追放した。春場所は中止、夏場所の代わりに技量審査場所が一般無料公開で実施された。