大相撲の横綱白鵬(32=宮城野)が8日、東京・墨田区の友綱部屋へ出稽古を行い、昨年12月の横綱審議委員会(横審)の会合で注意を受けた取り口の改善に取り組んだ。

 平幕の魁聖、十両旭秀鵬、山口を相手に16番連続(14勝)で相撲を取り、横審の会合で横審委員らに届いた投書を引用して苦言を呈された、張り手やかち上げを封印。サポーターを装着した右肘で激しくぶつかる立ち合いを何度か見せたが、これまでは相手のあご付近にぶつけていたのを、胸をめがけてぶつかった。「横審でも言われましたけど、なるべくクセを直していきたいなと。稽古で直していきたい」と誓った。

 ただ、それでもそう簡単に直らないのがクセ。最後の魁聖との取組では、立ち合いで軽く右の張り手が出てしまった。注意を受けた取り口を直す努力はしているものの「1つの勝つための技というか…」と少し困惑した表情を浮かべた。「東京はいろんな部屋が近いから」と9日も出稽古を行う予定で、実戦を多く積み重ねて初場所(14日初日、東京・両国国技館)までに取り口の改善に努める。