小結逸ノ城(24=湊)は、横綱鶴竜に敗れて3敗目を喫した。

 立ち合いから右を差すと、左上手も取ったが深かった。鶴竜に懐に潜り込まれ、頭を付けられて逸ノ城の上半身は伸びていた。密着状態から素早く動かれ、最後は寄り切られた。「横綱が中に入っていて何もできなかった。上手も深くて、上から取っているから力が入らなかった」と、悔しそうに話した。

 前日10日目は無敗の魁聖を破り、この日も全勝の相手だったが「早く早く、やらなきゃという気持ちがあった」と、先手を奪いたい一心で、精神的に焦りがあったという。無敗の鶴竜とは3差で、優勝争いからは大きく後退したが「また明日(12日目)から」と、切り替えて3場所連続の2ケタ白星への意欲を見せた。