大相撲の春巡業は8日、静岡市で行われ、横綱白鵬(33=宮城野)が招いた板前が、握ったばかりのすしを支度部屋で振る舞う、珍しい光景が展開された。市内にある旧知のすし店に、白鵬が依頼して15人前を用意。当初は通常の出前と思っていただけに「まさか握ってくれるとは思わなかった。最高!」と、地元清水港の新鮮なトロなどに笑顔を見せた。付け人や関取衆にも振る舞った。

 支度部屋で板前にすしを握ってもらうのは、14年8月の新潟市巡業以来2度目で、当時は前代未聞の出来事だった。「本場所も大事だけど、それ以外の時も緊張感を持って意識を高めないと。その中で食が一番大事」。2場所連続休場中で、まだ本格的に稽古を再開していないが「焦らずに」とまずは英気を養った。