大相撲の横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が、年6場所制となった1958年(昭33)以降の横綱では、貴乃花と並ぶ最長の7場所連続休場となる可能性が高まった。

 10日は朝稽古を休み、病院で左胸などの診察を受けたという。その後、師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)と話し合ったが、夏場所(13日初日、東京・両国国技館)出場可否の結論は出なかった。今日11日朝に決めるが、稀勢の里は次に出場する場所に進退を懸ける覚悟を示している。

<最近の稀勢の里を巡る声>

 ◆進退明言 今年1月の初場所を途中休場後、同場所中に部屋での稽古を再開した際に「次は覚悟を決めてと思っている」と述べ、次に出場する場所に進退を懸けることを明言した。

 ◆横審は温情 初場所後の横綱審議委員会で、北村委員長は途中休場の多さに「同じことがまた繰り返されるようだったら、考えないといけない」と、進退が問われるのは最短で〝次の次〟の出場場所との見解。

 ◆解説者が休場勧告 今月3日の稽古総見後、北の富士氏は「出るなら、あんな稽古では間に合わない。全然良くなっていない」とばっさり。翌4日は栃ノ心に完敗し、舞の海氏も「やめた方がいい。本人のためにも、お客さんのためにも、歴代の横綱のためにも」と、休場を勧めていた。

 ◆身内からダメ出し 今場所前の二所ノ関一門の連合稽古は、琴奨菊に負け越すなど低調な内容。芝田山親方は「何をしたいのか分からない。どうしようもない」と話し、尾車親方(元大関琴風)は「目いっぱいであれだと困る」と、余力があることを願っていた。