西前頭13枚目朝乃山(24=高砂)が8勝1敗とし、勝ち越しを決めた。

 東前頭15枚目石浦(28=宮城野)に立ち合いから勢いよくぶつかり、一方的に寄り切った。「あんまり取組のことを覚えていない」と支度部屋では一息ついた様子。幕内土俵入後の初口で「気持ちの整理ができていなかった」と緊張をぬぐえなかった。加えて勝ち越しのかかる一番。「意識はしないようにしたんですけど」と重圧ものしかかったが、乗り越えてみせた。

 前日は部屋関係者と沖縄料理店へ足を運び、沖縄そばなどを食べて英気を養った。「大量に食べましたよ。個人的においしかったのはジーマミー豆腐です」。

 9日目で勝ち越しを決めるのは、幕内では自身最速。全勝の関脇御嶽海(25=出羽海)、7勝2敗の東前頭6枚目遠藤(27=追手風)と、自身を含め学生出身の力士が優勝争いに絡む展開。「2人が引っ張っているので、抜かないように、むしろ追い抜くつもりでいきたい」と、平幕優勝へ野心を見せた。