名古屋場所を途中休場した横綱白鵬(33=宮城野)が31日、東京・両国国技館で行われた横綱審議委員会(横審)による稽古総見で、8場所連続休場中の横綱稀勢の里にハッパを掛けた。

稀勢の里が大関豪栄道に負けて土俵から離れようとした時に、土俵外から「勝負、勝負」と声をかけて再戦を促した。その次の一番で稀勢の里は豪栄道を押し出して雪辱した。白鵬は「最初は遠慮気味かなと思った。途中からは吹っ切れたようないい内容だった。見てても緊張感があった。ハッパを掛けたのが良かった。ギリギリのところで大関に負けたら気持ち的にね。勝てば乗っていきますから」と意図を説明した。

自身は右膝、左足首の負傷で夏巡業では満足した稽古ができなかったにも関わらず、関脇御嶽海、平幕正代らを相手に9番取って全勝と強さを見せた。「関取衆との稽古は久しぶりでいい緊張感があった。(初日まで)1日1日大事にしてやっていきたい」と話した。