強い白鵬が復活-。横綱白鵬(33=宮城野)が、史上初の幕内1000勝&41度目優勝を同時達成した。

2敗の大関豪栄道(32=境川)を上手投げで下して、昨年九州以来、5場所ぶりに賜杯を勝ち取った。

横綱になって12年目。苦闘の年だった。初場所では左足親指を痛め、春場所も連続休場。2場所連続休場は初土俵から18年目で初だった。夏場所は皆勤も名古屋場所は4日目から途中休場。今度は右膝を痛めた。1年で3度休場するのも自身初だった。

ケガの苦しみだけではない。

4月には最愛の父ジジド・ムンフバトさん(享年76)が死去した。レスリング選手として64年東京大会からオリンピック(五輪)に5大会連続出場。68年メキシコ大会では87キロ級で銀メダルを獲得し、同国初の五輪メダリストになった。年に1度開催されるスポーツの祭典「ナーダム」では、モンゴル相撲で6度の優勝するなど、国民的英雄。尊敬する父だっただけにショックは大きかった。

苦しみを乗り越えて復活優勝にかけた今場所は8日目に、前人未踏となる横綱800勝、そしてこの日は幕内1000勝と、さまざまな記録で歴代1位を更新し、健在ぶりを示した。目標は20年東京五輪まで現役を続けること。5場所ぶりの復活優勝。まだまだ白鵬時代は続きそうだ。