大相撲の貴乃花親方(46=元横綱)が25日夕方、日本相撲協会に退職の届け出を提出後、都内で引退記者会見を開いた。主な一問一答は以下の通り。

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-引退を決めたのは

貴乃花親方 今朝、決めました。

-退職届ではなく「引退届」とした理由は

貴乃花親方 引退届です。規約に明記されているのが引退ということ。退職とは書かれていませんので引退という言葉を使わせていただいております。

-引退は協会を変えるために1人で続けた戦いに敗れたということか

貴乃花親方 たくさんの見方、見解があると思うが、自分が育てた弟子が、とにかくかわいい。この子たちの幸せと栄光の道を、出来るだけ作ってあげたい。敗北であっても、相撲や土俵に携わって生きていけることを念頭に置きたい。

-残された弟子に一番伝えたいことは

貴乃花親方 常々、指導の中で、もし師匠の私が今日、明日、例えば命を絶ったり亡くなったりした時でも、教えられた遺志は今度は弟子が、そのまた弟子たちに続けていく。それが部屋の伝統であり、また私が亡くなった初代貴ノ花の師匠から受け継いだことですので、諦めず伝えていくようにと話しました。食事をしながらも、けいこ場でも言ったこと。理解してくれたと思います。

-先代の貴ノ花…父には、どう報告する

貴乃花親方 毎日、そばに仏前がある。手を合わせて「見守ってください」とお願いしているんですが「今日までで終わります」ということを報告したい。

-これがなければ親方を続けていたことは

貴乃花親方 一門に入らないと、親方として部屋が出来ない。公益法人になってから、部屋は協会と業務委託契約を結ぶ形になっている。それで解除される恐れもあると聞かされた。条件として告発状は事実無根な理由に基づいてなされたものと認めないといけないと言われた。苦渋の選択ですけれども、弟子(の未来)を先に考えた。

-27日の理事会で話してからというタイミングもあったのでは

貴乃花親方 出来る限り、決断したのであれば即、提出したいなと思いましたので今日になりました。

-相撲人生を振り返り

貴乃花親方 師匠になって15年。関取が3人いてくれて、若い衆が元気にやってくれることに喜びを感じています。大変さもありますが、成長する喜びは何ものにも代え難いです。

-新団体を作る発想は

貴乃花親方 ございません。