横綱白鵬(33=宮城野)が29日、故郷モンゴルへの一時帰国から再来日した成田空港で、電撃退職する貴乃花親方(元横綱)について言及した。

白鵬は秋場所千秋楽翌日の24日に帰国。その翌25日に、貴乃花親方の引退会見があった。故郷で一報を聞いた時、どう思ったかを聞かれると「そうですね…」と発したものの、言葉を探しあぐねるように、しばし沈黙。デリケートな問題だけに、再び考えながら「まあ、ちょっと…。えっ、って感じだった」と、その時を振り返った。さらに「先輩横綱ですからね。本当にいろいろ…、指導もあって…。もっと、そうゆうことをしてもらいたい。僕自身もね」と言葉をつなぎ合わせたが、それ以上のコメントは発しなかった。

白鵬の一時帰国は、76歳で亡くなった父ジジド・ムンフバトさんの葬儀に出席した今年4月以来、約5カ月ぶり。秋場所は、今年初優勝となる通算41回目の優勝に横綱800勝、幕内1000勝で花を添えた。「やっと、いい報告ができました」と、しみじみと語った。故郷ではモンゴル相撲で関取になった義兄のお祝いや「何年ぶりかな」という母校を訪れたり、亡き父が造ったスポーツ教育センターのリニューアルのセレモニーにも出席するなど「(ゆっくり)できなかった」という。30日は、元横綱日馬富士関の断髪引退相撲に参加する。