東前頭13枚目阿武咲(22=阿武松)が3敗目を喫し、優勝争いから遠のいた。西前頭7枚目松鳳山(34=二所ノ関)に寄り切りで敗れた。大関高安(28=田子ノ浦)ら2敗をキープしていた4人の中では、唯一の黒星となった。

立ち合いは阿武咲が優勢だった。松鳳山のもろ手突きを跳ね返すように前へ出たが、堪えられ、上体が伸びたところでもろ差しを許した。「びっくりするくらい立ち合いは良かったけど…。向こうの方が一枚上手だった」と敗戦を受け止めた。

それでも内容を前向きに振り返った。「集中はできていた。前にもしっかり出ていたし、切り替えです」。審判長を務めた師匠の阿武松親方(元関脇益荒雄)が土俵下で見守る中での取組だったが、意識は「特になかった」と阿武咲。「動きは良いんでね。明日からもしっかり一番一番」と落胆の色は示さず、さばさばと話した。