34歳2カ月の関脇玉鷲が前頭9枚目遠藤(28=追手風)を突き落としで下し、13勝2敗でうれしい初優勝を飾った。

 

以下はアラカルト

 

◆玉鷲一朗(たまわし・いちろう)

 

◆生まれ&家族 1984年11月16日、モンゴル・ウランバートル市生まれ。誕生時は4800グラム。

◆家族 12年に妻エルデネビレグさんと結婚、16年4月に長男テルムン君が誕生。「テルムン」はモンゴル語で「広い、晴れた日、輝く」などの意味という。

◆スポーツ歴 本格的な競技歴はなく、モンゴルではサッカーとバスケットボールに興じた。マイケル・ジョーダンが好きで、関取になってナイキのエアジョーダンを5足購入。

◆角界入りのきっかけ  体の大きさを生かせると思い、相撲に興味を持って来日し、両国へ。自転車に乗った力士を発見し、付いて行くと井筒部屋に着いた。井筒親方(元関脇逆鉾)にもてなしを受け、飲み物(ファンタグレープ)を持って来てくれた当時幕下の鶴竜から旭鷲山を紹介してもらう。旭鷲山の紹介で片男波部屋に入門、04年初場所で初土俵を踏む。

◆遅咲き 新入幕は08年秋場所。5度の再入幕を経て、初土俵から所要66場所の新三役(15年春場所、小結)同77場所の三賞(16年九州場所、技能)は外国人力士で最スロー記録。初金星は15年夏場所9日目に日馬富士から、通算2個。

◆相撲 取り口は強烈なのど輪が武器の突き押し相撲が持ち味。本人いわく「殴られるのが好き。Mみたいだけど。殴られると逆に“来いよ”と思う。だから押し相撲がいい。激しい。“男”を感じる」。

◆華麗なる盗人 勢の立ち合いにひかれて、16年名古屋場所からまねる。その後、妙義龍の低さ、当たる角度も取り入れて、今のスタイルに。

◆女子力 小物作り、菓子作り、手芸が得意。弊紙掲載の絵日記(17年夏)をテーマ「愛」で描く。理由は「人は“愛”で大きくなるから。親の愛情があるから、今がある。仕事も全部、愛。生まれてから死ぬまで、愛情だと。自分を愛してくれるお客さんもいる。1番愛しているのは妻や子ども、お母さん、お父さん、家族です」。

◆サイズ 188センチ、172キロ。