横綱白鵬(33=宮城野)が3日、千葉・成田山新勝寺で行われた毎年恒例の節分会に参加した。角界からは小結御嶽海(26=出羽海)、幕内の隠岐の海(33=八角)、遠藤(28=追手風)を合わせた4人が豪快に豆をまいた。来年5月に市川団十郎を襲名する歌舞伎俳優の市川海老蔵や長男の堀越勸玄ちゃん、NHK大河ドラマ「いだてん」に出演する阿部サダヲ、シャーロット・ケイト・フォックス、宮崎美子らも花を添えた。

午前と午後の2度にわたり豆をまいた白鵬は、06年から参加。途中3年のブランクがあったが09年から連続で参加し今年が11回目となった。一方、1月の初場所で引退した元横綱稀勢の里の荒磯親方(32=田子ノ浦)は05年から新勝寺の豆まきに連続参加。“相棒”的存在の元横綱は、同寺が基本的に現役力士の参加をオファーしていることから、今回は不在となった。

これまで10度の“そろい踏み”を果たしてきた僚友不在の空気を察してか、白鵬は「いつも、ここで(力士の豆まき参加は)5人でやっているのに(今年は)1人足りない。それが稀勢関。引退した形になったけどね。時は流れていく。これが人生ってことだろうね」と物思いにふけるように話した。休憩中には、裏方の関係者との雑談で「来年は誰が増えるんだろう、と話していた」と言う。ライバルの出現を待望するかのように「(ライバルは)出てくるでしょう。(この日参加の御嶽海は)いいと思いますよ」と続けた。

1月の初場所は初日から10連勝しながら3連敗。「右膝血腫、左足関節炎で今後約1週間の加療を要する見込み」との診断書を提出し14日目から休場した。ケガの回復具合については「(右膝の血腫は)熱が多少あるかなという感じだけど、だんだん(内出血による皮膚の変色も)だんだん下に下がってきて、色も消えつつある。最後に足首に入って収まってきた」と説明した。今月は巡業こそないものの、花相撲や協会行事がめじろ押し。その参加についても「(昨年10月に右膝を)手術して(11月の九州場所は休場して12月の)冬巡業に出て、初場所も出られた。こうした協会(行事)や相撲にかかわることは、どんどんやっていきたい。(ケガも)良くなってきたので」と、花相撲の参加はもちろん、大相撲春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)に向けても意欲をのぞかせていた。