ロボコップが再び国技館の土俵に戻ってきた。人気力士として一世を風靡(ふうび)した元小結高見盛の振分親方(42)が、3カードで実施された「OB戦」に登場。元小結普天王の稲川親方(38)と対戦したが、あえなく送り出しで敗れた。

入場する花道から気合十分。もちろん、最後の仕切り前に見せるパフォーマンスも健在だった。しこ名を呼び上げられると、ここまでで一番の拍手と歓声を浴びた。OB戦は、3年前の40回記念大会の特別企画として実施以降、毎年、目玉企画として行われているが、振分親方はここまで4回連続出場の“皆勤賞”。人気ぶりは、いまだ変わりなかった。

取組前は支度部屋で「(相手が)動いてくれた方が取りやすい。動かれても、すぐに再生できるように動きたい。えっ、ロボコップ? ロボコップは動きが硬いからアレだけど」と、自分なりに勝ち名乗りを受けるイメージを描いていた。だが取組では、差し手争いから左を差すも、出し投げで崩されアッサリと背後を取られた。何とか反転しようとしたが、後ろ向きのまま食いつかれ土俵を割った。

支度部屋に戻って第一声は「やっぱり動いてくれなかった…」と目をパチクリ。久々の土俵で大歓声を浴びたが「緊張しました。落ち着かないっす」と愛嬌(あいきょう)たっぷりの笑いを交えながら話していた。