大相撲春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)に向け、横綱白鵬(33=宮城野)が27日、大阪市内の部屋で約2時間、精力的な稽古を行った。

再入幕で体重約120キロの石浦、約100キロの十両炎鵬を担いでのスクワット、トレーニング用バッグを抱えてのすり足など下半身を重点的にいじめた。相撲こそとらなかったが、ぶつかり稽古で2人に胸を出した。

先場所14日目から休場した要因となった右膝などの負傷を感じさせず、たっぷり汗をかいた。また、西十両2枚目まで番付を上げ、新入幕を視野に入れた炎鵬を徹底的にかわいがったり、若い衆にまめに助言を送った。

「これからの自分の役目として、次を育てていかないとと思っている。まず部屋の若手、次いで一門の、そして一門を問わず、とね」

モチベーションあふれる動きは、まるで“プレーイング・マネジャー”のようだった。

同日夕には、TBS制作の白鵬密着ドキュメント「さらば平成のライバルたち」(3月2日午後3時、関東地区のみ。3月3日午後3時、BS-TBSで再放送)のナレーション収録を行った。

同番組はすでに8回目で、白鵬はすべてナレーションを担当している。「映像を見ているとかんだり、テンションが上がってペースが速くなってしまったり。難しいですね」と苦笑い。

今回の見どころのひとつに元横綱稀勢の里(現荒磯親方)との絡みを挙げた。「初対戦はいつで、どっちが勝ったか。知っている人は知ってるだろうけど、取り直しの一番になったんですよね」とPRしていた。