大相撲夏場所(12日初日、東京・両国国技館)の新弟子検査が同所で行われ、元前頭貴ノ岩のおいでモンゴル出身のガルダン・スフバト(20=尾上)ら受験した13人全員が、身長167センチ、体重67キロ以上の体格基準を満たした。

スフバトは身長178センチ、体重126キロ。「(入門前に)おじから『人の何倍も努力しなさい』と言われた。(将来的には)関取になりたい」と目を輝かせた。

モンゴルの中学では部活動に所属し、柔道に打ち込んでいたが「おじさんがやっていて自分もやろうと思った」と、元貴ノ岩の影響で相撲を始めた。高1から日本に留学し、埼玉栄高では元横綱大鵬の孫で現在幕下の納谷らと同級生。高3の時に個人戦で関東大会準優勝の成績を収めた。異国にわたって約4年。「最初は言葉が全然分からなかった」と新しい環境に苦労したが、高校の先輩の影響で「スキマスイッチの『奏(かなで)』をずっと聴いて」日本語を勉強したという。

この日の取材対応でも達者な日本語を披露。目標の力士を問われると、元大関北天佑を挙げた。「DVDで見ていた。出足がすごく強かった」。部屋の環境にもすでになじんでいる様子で「稽古でいろんな人とやっている。勝てない相手に勝ったときは、相撲取って楽しいなと思う」と、屈託のない笑顔を見せた。