大関経験者で東三段目49枚目の照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、今場所初黒星を喫した。

西三段目51枚目の大翔成を、立ち合いから一方的に攻め込んだ。だが「相手の足が出たと思って力を抜いちゃった」(照ノ富士)と、空中では土俵外まで体が飛び出している状態だったため、決着がついたと勘違い。ギリギリ足だけは残していた相手に反撃され、最後は横から押し出され、土俵下まで落ちた。

相次ぐ故障などで一昨年から休場続きだったが、手術を経て序二段で再起した先場所からは10連勝中だった。取組後は「あんな負け方もあるんだな。力を抜かなければよかった。もったいなさすぎでしょ。余裕がありすぎた。あー、くそっ。自分で判断しちゃダメだな」と、悔しさを隠せなかった。幕内で毎場所取っていたころよりも勝負勘が鈍っているか問われると「戻ってないな。(相手に対して)『100年早い』という気持ちがなくなっている。相撲を取らないと、そうなるんだな」と、肩を落としていた。