元大関の東幕下27枚目照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が1番相撲を白星とした。肥後ノ城に右を差されたが、その右を抱え込むように前に出て、じっくり攻めて寄り切った。

肥後ノ城とは、新入幕前でしこ名が「若三勝」だった13年夏場所に、西幕下10枚目で対戦して小手投げで勝っている。「とりあえず冷静にとれました」と話した。

場所前は伊勢ケ浜一門の連合稽古で炎鵬ら関取衆と相撲をとった。「それより、筋トレと基本の運動、ぶつかり稽古とかを意識してやってきた。相撲を多くとれるわけじゃないので、それをカバーできるように」。両膝の手術などで4場所連続休場して西序二段48枚目まで番付を落とし、復帰して4場所目。体調面が戻りつつあるか、と問われて「逆にどうですか?」と逆質問。「重さ、力強さが徐々に戻ってきたように見える」と言われて「それはよかった」と喜んだ。

安治川親方(元関脇安美錦)から「(まわしを)取ったら強いんだから、それを信じればいい。とってない時にどうするかを考えてやりなさい」と言われているという。番付上、幕下上位、関取復帰が見えてきた。「意識する部分もあるけど、なるべく意識しないように、自分のやってきたことを信じて頑張ります」と話した。