大相撲秋巡業が26日、広島市で行われ、休場明けの大関高安(29=田子ノ浦)が不安を残した。朝稽古の三番稽古で十両魁勝(24=浅香山)と5番、彩(27=錣山)と6番で計11番。魁勝に対しては当たりを受け止める形で、四つ身から寄り、投げなどで全勝した。彩にも2連勝して始まったが、以降は4連敗。途中、突っ張り合いの末に左肘を気にするしぐさを見せるなど精彩を欠いた。

秋場所は左肘内側側副靱帯(じんたい)損傷により全休。今巡業は18日の京都巡業から途中合流した。関取衆に胸を出すなどして回復ぶりをアピールしていたが、この日はその不安を完全に拭い去ることはできなかった。

かど番となる九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)は約2週間後に迫る。高安は「(手応えは)いいと思う。しっかりトレーニングして、けがしない体をつくりたい。工夫して頑張ります」と、淡々と話した。