大相撲の元横綱琴桜の孫で、佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)の長男、東十両2枚目琴ノ若(22=佐渡ケ嶽)が5日、初場所(12日初日、東京・両国国技館)に向けて千葉・松戸市の部屋で稽古を行った。

申し合いで西前頭13枚目琴恵光(28)、西十両8枚目琴勝峰(20)と計17番取って13勝。幕内に定着している兄弟子と成長著しい弟弟子を相手に、組んで良し、離れて良しの安定感のある相撲を披露した。順調な調整ぶりを印象づけたが「稽古場と本場所は違うので」と、控えめに話した。

“親子3代”の関取として注目を浴びる中、新十両だった昨年7月の名古屋場所から3場所連続で勝ち越している。昨年12月の力士会で行われた体重測定では173キロを記録。昨年8月から9キロ増加し、体の厚みも増してきた。1週間後に始まる初場所の成績次第では、3月の春場所で新入幕昇進の可能性もあるが「そこは全く意識していない。目の前のことに集中していくだけ」と淡々と話した。父で師匠の佐渡ケ嶽親方は「(新十両昇進で)壁を乗り越えた感じがあるが、まだ上の番付がある。目指すところは先代(琴桜)の番付だと思う。これからがスタート」と、さらなる飛躍を期待した。