東三段目64枚目の南海力(32=木瀬)が、付け人も務めたことのある宇良(27)との、念願の「同部屋優勝決定戦」を実現させた。

三段目は6番相撲を終え3人が全勝で並んでいた。まず南海力が、序二段で全勝だった二本柳(19=阿武松)を、すくい投げで破り全勝キープ。残る2人は直接対決で、宇良が千代大豪(22=九重)を押し出しで破り7戦全勝。本割では実現しない同部屋同士による優勝決定戦で雌雄を決することになった。

9年前の東幕下18枚目が最高位。その後は幕下と三段目を往復していたが、右膝手術で昨年1月の初場所から7月の名古屋場所まで全休。一時は序ノ口まで番付を落としたが6勝、5勝、5勝と勝ち越しを続け、この地位まで番付を戻した。宇良が関取だったころは、付け人を務めていただけに「意識はしますね。付け人をしてたし、優勝決定戦は何回か(実際は2回)あって、全部(ともえ戦で)1発目で負けてますから。ここまで来たら(宇良と)やりたかったですし」。来場所の幕下復帰も確実となったこともあり、夢舞台では目いっぱい楽しめそうだ。【渡辺佳彦】